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まるで迷路

備忘録

コインロッカーベイビーズ

思い立ったが吉日、見たい!と思ったので行ってきた。

ABC-Zの河合郁人くん、橋本良亮くんが出演するこの舞台。

原作は村上龍氏の同名小説。

 

新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)

新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)

 

 

お恥ずかしい話だが、私はこの舞台をキッケケにこの話を知った。

そしてどっぷりこの作品の世界観に呑み込まれた。

別々の場所だが、コインロッカーに捨てられた赤子の二人。同じ養護施設で育てられ、同じ養父母に双子の兄弟として引き取られたハシとキク。幼い時の二人の共依存関係と、ハシが幼い頃聞いた「音」を探しにキクから離れてしまったところから物語は展開していく。

赤ん坊の頃にコインロッカーに捨てられたこと、そしてそんな中で奇跡的に生き延びたこと、それによって二人は精神的に不安定で脆くて、幼い二人に背負わせるにはあまりに重たいものだと記憶を閉じ込めるために聞かせた「音」。そんな中でも強く、逞しく現実と向き合う姿が綺麗で眩しい。舞台では二人にスポットライトを当てて小説同様話が進んでいくんだけれど、ヒロインのアネモネ、ニヴァ、Dと個性の強いキャラクターたちが決して引けを取らず、表情豊かに描かれていて飽きのこない舞台でした。私の乏しい語彙の中ではとても表現しきれないけれど、この二人のそんな物語が胸に残り息苦しくさせてくれました。あまりに破茶滅茶で、それでも胸にくる。

興味本位で入った舞台だったが、あまりにその空間やお話が楽しくってもう一度入る予定である。

橋本くん演じるハシの純粋さと狂気、河合くん演じるキクの脆さから生まれた強さと逞しさ、愛おしい二人をもう一度見るのが楽しみ。